不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸はどうちがうのか?どんな食品にふくまれるのかを簡単にわかりやすく紹介します!
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸とは?
食べ物の栄養素(栄養を作っている物質)には、
タンパク質、炭水化物(糖質)、脂質、ビタミン、ミネラル(無機質)の5つがあり、これを5大栄養素といいます。
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸は、この5大栄養素の脂質にあたります。
脂質は、肉や魚、牛乳、豆類、油脂に多く含まれています。
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人が脂質を食べると、体内で消化されて脂肪酸とグリセロールに分解されます。
そして栄養が吸収され終わると再び脂質に戻ります。
脂肪酸は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分類されます。
更に不飽和脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸にわかれます。
脂肪酸 | 【飽和脂肪酸】(二重結合をもたないもの) | |
【不飽和脂肪酸】 |
二重結合とはいったいなんのことでしょうか?次の章でもう少し詳しく見ていきます。
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の違い
おさらいです。
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸は、脂肪酸を分類したものでした。
更に不飽和脂肪酸は一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸にわかれます。
同じ脂肪酸が分類されるのはなぜしょうか?
まづ、脂肪酸の仕組みからみていきます。
脂肪酸は炭素(C)、水素(H)、酸素(O)が鎖状につながった物質です。
そして、それぞれの元素は結合するための手をもっています。
炭素(C)は4本、水素(H)は1本、酸素(O)は2本あります。
普通は、元素同士が一つの手でくっついています。
二重結合の場合は、元素同士が二本の手でくっつている状態のことをいいます。
二重結合の場合は、元素同士が二本の手でくっつている状態のことをいいます。
下の表を参考にしてください。
水素(H)の数よりも炭素(C)の数が多い食品は、炭素(C)どうしが二つの手でつなぎあっています。
引用元:cocowell
二重結合が一つなら一価不飽和脂肪酸で、二つ以上なら多価不飽和脂肪酸となります。
不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸の食品
飽和脂肪酸
飽和脂肪酸の食品は、現代では過剰に摂取しやすい環境です。
常温の時、個体となり動物性の脂肪に多く含まれます。
•バター
•ラード
•赤身肉(肉の脂身)
•生クリーム
•チーズ
•ベーコン
•パーム油
•ヤシ油
•チョコレートなど
不飽和脂肪酸
不飽和脂肪酸の食品は植物や魚の脂に多く含まれます。
常温の時、液体です。
•大豆油
•コーン油
•紅花油
•鯨油
•魚油
•えごま油
•アマニ油など
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一価不飽和脂肪酸にはオリーブ油があります。
オリーブ油にはオレイン酸が多く含まれ、悪玉コレステロールを減らすはたらきがあります。
多価不飽和脂肪酸は、常温時、液体なので人の体に脂肪としてためこまれません。
更に細胞膜をつくる材料になるため細胞を丈夫にし、血中コレストロールを下げる働きをします。
健康効果が高い食品です。
そして多価不飽和脂肪酸は、体内で必要な量を作り出すことはできないため食品からとる必要があります。
次の章では多価不飽和脂肪酸について簡単に説明したいと思います。
多価不飽和脂肪酸とは
多価不飽和脂肪酸は、n-3系とn-6系にわかれます。
n-3系
n-3系にはα-リノレン酸、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)があります。
✿α-リノレン酸 → シソ油、エゴマ油、アマニ油
【働き】血中中性脂肪を下げ、脳細胞の活動を支えるDHA(ドコサヘキサエン酸)などが体内でつくられます
✿DHA(ドコサヘキサエン酸)→ マグロ、カツオ、ハマチ、ブリ、サバ、イワシなど
【働き】脳や神経が発達段階の子供の成長を助ける
✿EPA(エイコサペンタエン酸 )→ サバ、イワシ、マグロなど
【働き】血液をサラサラにする
【働き】血中中性脂肪を下げ、脳細胞の活動を支えるDHA(ドコサヘキサエン酸)などが体内でつくられます
✿DHA(ドコサヘキサエン酸)→ マグロ、カツオ、ハマチ、ブリ、サバ、イワシなど
【働き】脳や神経が発達段階の子供の成長を助ける
✿EPA(エイコサペンタエン酸 )→ サバ、イワシ、マグロなど
【働き】血液をサラサラにする
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n-6系
n-6系には、リノール酸、アラキドン酸があります。
✿リノール酸 → ヒマワリ油、ゴマ油、大豆油など
【働き】血中コレストロールを低下させる
✿アラキドン酸 → 卵黄、豚レバー、肉、卵、魚、母乳など
【働き】認知症機能改善効果・乳児の脳の発達に欠かせない脂肪酸
【働き】血中コレストロールを低下させる
✿γ(ガンマ)ーリノレン酸 → 月見草
【働き】アトピー性皮膚炎、糖尿病性神経障害、関節リウマチの症状改
✿アラキドン酸 → 卵黄、豚レバー、肉、卵、魚、母乳など
【働き】認知症機能改善効果・乳児の脳の発達に欠かせない脂肪酸
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必須脂肪酸
α-リノレン酸・リノール酸・アラキドン酸は体内で必要な量を作ることができないため必須脂肪酸といいます。
これらが欠けると皮膚炎などがおこることもあります。
そのため食品からとる必要があります。
そのため食品からとる必要があります。
DHA やEPA、アラキドン酸はαーリノレン酸やリノール酸からつくられますが、体内での生成量は少ないので、多価不飽和脂肪酸を広い意味で必須脂肪酸とすることもあります。
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